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Profile

Hair Make-up Artist
匠Show
隅田 たくみ
ヘアーサロン-Kenzo~
銀座ロサ~
フェブライオ・ディ・アレス 原宿店~
ANDREW LOCKYERにて勤務
その後フリーランスヘアーメークアーチストとして CM・ファッション誌・通販・写真集などの仕事に従事する。
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☆ヘアーモード インタビュー

個性を大切にしたメイクで魅力を引き出す
広告、雑誌、写真集などのメイクを中心に活動している隅田たくみさん。
表面的でなく、それぞれの内面にあるキャラクターを大切にしながら仕事を進めている隅田さん
の現在までの活動、またメイクに対する考えについて、作品と共に紹介していきます。
メイクを本格的に勉強されたきっかけは?
サロンワークを中心に活動していた頃に、少しずつ雑誌などの撮影が入るようになって
きたんですね。
そうすると当然メイクの技術も必要になるので、週に一回知り合いにサロンにメイクを教えに
来てもらって、その時に基本的な事を勉強したんです。
その後、ロンドンで半年ほど働く機会があったんですけど、そこでヘアメイクとして撮影を
いくつか経験して、これからはそういう仕事を中心にやっていきたいと思ったんです。
それまでも自分のオリジナル作品を作るには、基本が大切だと思っていたんで、タイプの
違うサロンで階段を上がるように次はこれ、その次はとやってきたんで、その流れで次は
ヘアメイクをやってみたいと。
その頃からですね、メイクの勉強を本格的に始めたのは。
どのように勉強されたのですか?
ロンドンから戻って、サロンを続けながらヘアメイクの仕事を自分で営業して、少しやって
いたんですけど、どちらも中途半端になると思って、すぐにフリーになったんです。
だから最初の頃は仕事の量も少なくて、無い月もありましたね。
本来なら、誰かのアシスタントに就いて、技術や仕事の進め方を勉強していくのが一番近道だ
と思うんですけど、僕の場合それをせずにフリーになったので時間はかかりました。
メイクの勉強については、知り合いのカメラマンに頼んで個人的に作品撮りを数多くやって、
そのなかでメイクのことや写真のことを学びました。
だからサロンにいた頃学んだ基礎的なこと以外は独学です。
あとは仕事をしながら、その中で得たことは多きいですね。
~実際仕事を始めてどうでしたか?
まず僕がやったのは、タレントの写真集の仕事だったんですけど、
それまでの感覚でメイクするとやっぱり濃すぎるんですよね。
写真に撮ってそれを見る読者には、ヘアメイクは必要無くて、タレントの
自然な姿が見たいわけです。
でも、ナチュラルだからといってメイクをしなくてもいいという
わけではない。
いかにナチュラルに、きれいに見せるか。このことは、もう何度も
注意されましたね。
その頃の僕としては、本当はもっと作りたいわけですよ。
でも仕事では作れない。
そういうことで、最初はつまらないと思ったこともあるんですけど、
やっていくうちに、ナチュラルにその人を美しく見せる、という楽しさが
わかってきましたね。
~仕事で大切にしていることは?
本来の素材の良さを生かして、魅力を引き出すということですね。
そこで大切なのがバランスで、それを良くしていくのがメイクの仕事だと思います。
最近、僕がメイクするとき、最初にチェックするのは眉毛ですね。
この眉毛で顔のバランスが変わってきます。
後は肌。
肌がきれいで眉毛のバランスが良ければ、ある程度きれいに仕上がりますね。
肌はもちろんメイクによって美しく見せることは出来るんですが、やっぱり
自己管理が大切ですね。
だから、そういう所はアドバイスする。
そしてもう一つ大切なのが、表情です。その為にコミュニケーションを
よくとることが必要ですし、表面的なメイクだけではなく、内面から
その人自身が美しくなれるように仕事を進めていくことが大切だと思います。
~メイクとヘアの関係は?
カットの場合、基本は左右対象に同じ長さに設計図どおりに切る。
でもそれだけではヘアスタイルにならないですよね。
その人の髪の流れや量も左右で違うわけだから、そういういろんな事を
考えながらカットする。
メイクも同じで、基本だけではだめですよね。
そして、メイクだけのことを考えるのではなく、ヘアやコスチュームとの
バランスによってデザインしていく。
ヘアとメイクの関係でいえば「ヘア+メイク」ではなく、「ヘア×メイク」
だと思うんです。
ただ、プラスされたのではなくて、それぞれの相乗効果でそれ以上の作品に
仕上げる。
そういうことが考えられて、実際に出来るようになるまでには時間がかかると
思うし、いろんな物を見て、そして自分で実際やってみる、この繰り返しで
身につけていくものだと思いますね。
また、メイクに対する固定観念が誰にでも最初はあると思うんです。
僕自身の経験で言えば、例えばメイクをする相手はほとんど女性ですから、
それぞれメイク技術を持っているんですよ。
そういうことを聞いて見ると、逆に勉強させられることがありますね。
だから、自分のメイクのやり方とか美意識をあまり強情に守っていても進歩が
無いんで、自分に余裕を持っていろんなことを聞くことや試してみることも
必要だと思います。
~これからの活動は?
これから先はさらに、個性を表現するということが重視されてくると思うので、
それぞれのキャラクターを大切にした仕事を進めていきたいと思います。
それにはやはり人間関係が一番大切だと思いますし、技術的にも、
感覚的にもまだまだ新しく勉強させられることや、なるほどと思うことが
たくさんあるので、とにかく数を多く仕事をやっていきたいですね。
~最後に今回の作品について・・・
一つは十六歳のモデルでもともとの肌の美しさをメイクによって、どうより
魅力的に出来るかということを考えたんですね。
そこで、ファンデーションやリップなどを一切使わずに、オイルによって
もともとの肌の持つ光沢感、瑞々しさをより強調するイメージで表現しました。
もう一つの作品は双子のモデルなんですけど、自分自身としても興味のある存在で
似てるんだけどそれぞれ違う個性を持っているでしょ。
その二人のキャラクターを、メイクではあまり差をつけすぎずに、どれだけ
それぞれのイメージを引き出すことができるか。
それがこの作品のテーマですね。
(作品資料割愛)